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当ブログの方針など

 当サイトではカードやボードゲームを中心とした「アナログゲーム」の文章を中心としたレヴューを投稿していくつもりです。そのため、プレイレポートや臨場感のある記事ではない分、専門的な言葉や難しい表現は極力避けるようにしています。そのために文章量が増えてしまっているのが痛し痒しですが、暖かく見守ってやっていただけるとありがたいです。
 1人で誤字・脱字、おかしな表現、ルール間違いを探すのには限度がありますので、それらにお気づきの際には、柔らかに指摘していただければ速やかに対応したいと考えてます。また、感想や意見は参考になったり、更新の意欲にもなりますので、是非お寄せください。

ブログのだいたいのポリシー
1.伝統ゲームとアブストラクトは専門外なので、ほとんど扱いません。
2.デザイナー名のカタカナ表記は最も知名度の高いもの。あるいは流通業界が使用している呼称を使わせていただいてます。
3.基本は記事の投稿日の時点で流通しているゲームを扱っていくつもりで、絶版ゲームはたまに扱う程度に留めたいと考えてます。
4.新旧問わず扱っていくつもりですが、基本は旧作のレヴューが多いです。

インデックス

■管理人からの一言:
「今までは月2更新を心がけてましたが、ボードゲームモチベーションの低下により新年より不定期更新にしたいと考えています。5つ記事を更新したらPlay:gameデータベースにリンク申請するのは止めないつもりなので、そこで更新を確認していただけたら、何度も無駄足を運ぶことはなくなるのではないかと思います。」

■重要なお知らせ
親切なご指摘により気づきましたが、『ごいた』の記事の歩の枚数は8枚ではなく10枚です。訂正しておきました

■更新履歴(最新5件)
12/25:『ビッグシティ/Big City』のレヴューを更新。(NEW)
12/15:『ごいた/Goita』のレヴューを更新。
11/25:『チグリス&ユーフラテス/Euphrat & Tigris』のレヴューを更新。あと『コンテナ』のレヴューに少し追記。
11/13:『ゲシェンク/Geschenkt』のレヴューを更新
10/30:『バトルライン/Battle line』&『ショッテントッテン』のレヴューを更新。

■目次
『アイム・ザ・ボス/I'm the boss!』(8点)
『アグリコラ/Agricola』(2点)
『アールエコ/R-ECO』(8点)
『エル・グランデ/El Grande』(4点)
『カタンの開拓者/Die Siedler von Catan』(4点)
『カルカソンヌ/Carcassonne』(4点)
『カルカソンヌ・ディブルグ/Carcassonne - Die Burg』(10点)【2人用】
『キャントストップ/Can't Stop』(4点)
『ゲシェンク/Geschenkt』(4点)
『ごいた/Goita』(8点)
『コルセア/Korsar』(7点)
『コンテナ/Container』(9点)
『ダチョウサーカス/Ostrich Circus』(7点)【絶版】
『チグリス&ユーフラテス/Euphrat & Tigris』(9点)
『チョコレート/Scho K.O.』(7点)【2人用】
『テーベの東(新版)/Thebes』(7点)
『電力会社(新版)/Funkenschlag』(4点)
『ドミニオン/Dominion』(3点)
『トリックマイスター/Stich-Meister』(4点)
『バトルライン/Battle Line』&『ショッテントッテン/Schotten-Totten』(どちらも4点)【2人用】
『ビブリオス/Biblios』(7点)
『ビッグシティ/Big City』(10点)【絶版】(NEW!)
『ファクトリーマネージャー/Funkenschlag - Fabrikmanager』(5点)
『ファミリア/Famiglia』(5点)【2人用】
『プエルトリコ/Puerto Rico』(4点)
『フォッペン/Foppen』(7点)
『ブクブク/Land Unter』(8点)
『袋の中の猫フィロー/Filou - Die Katze im Sack』(8点)
『ペンギンパーティー/Pingu-Party』(8点)
『ボーナンザ/Bohnanza』(10点)
『マンマミーア/Mamma Mia!』(9点)
『モダンアート/Modern Art』(6点)
『ロストシティ/Lost Cities 』(4点)【2人用】

30作レヴュー時点での筆者の平均評価:6.033点(11/13)

※:点数方式はBGG・Play:gameデータベースの方式を採用しています。
絶版」のゲームは記事の更新の日時の時点で入手が困難なゲームです。

ビッグシティ/Big City

<ゲーム基本情報>
邦題/原題:ビッグシティ/Big City
デザイナー:フランツ=ベンノ・デロンシュ
プレイ人数:2~5人用
公称時間:60分

<概要と解説>
 『ビッグシティ/Big City』はフランツ=ベンノ・デロンシュの処女作であり、シムシティ的に街を建造していくゲームです。見るものを圧倒するようなコンポーネント(内容物)で有名なゲームです。

 このゲームでは8つの建設区画が登場し、8つの色分けされたボードとカードが登場します。それぞれ8~9マスの建設区画を持ち、それらの建設区画は固有の区画番号を持ちます。
 カードは裏側が各色グループごとに色分けされ、それぞれの色を混同せずに9個の山札として用意します。これにより、カードを引くときは狙った区画のものを獲得できるのです。カードには裏側のグループ色の区画番号が描かれており、カードを使うことで該当する区画番号の区画への建設権利を行使することができます。
 区画番号は2ケタの数字で構成されており、十の位がグループ番号を、一の位が区画番号を表します。例えば81番ならばグループ8の1番目の区画ということを表します。81番のカードを使うことで、その区画への建設が可能になりますが、何を建設するかはカードでは指定されておらず、建設可能な建物は隣接する建物や鉄道などにより大きく左右されます。いくつか選択肢がある場合は、プレイヤーが任意に選んで建設が可能です。この区画番号への建設権だけ持ち、何を建設するかはプレイヤー次第というのは、このゲームにおける大きな独自性でもあり、戦略的要素でもあります。
 建物は建設区画のボード8つの上に建てていきますが、最初に登場する区画は1~5のグループのものだけです。後の6~8のグループは後述の埋め立てを行うことで使用可能になります。

 ゲームは手札を5枚(1~5のグループのものを各1枚ずつ)配り、区画ボードのグループ1~5を参加者で順に配置していきます。ボードには配置条件がありますが、それほど戦略上重要な箇所ではないので割愛します。ちなみに、結構自由に配置できます。
 ゲーム中に行える選択肢は最初は3つだけです。カードを1~3枚使い建物を建てるか、カードを最大5枚まで交換することか、パスする中のどれかを選びます。建設はカードを使って建物を建設します。カードを何枚使えるかは、ボード上の建設区画番号の並びと手札のカードの入りに依存します。隣接区画のカードをまとめて持っていれば、最大で3枚まで手番中にカードをまとめて使えるのです。もちろん3枚で使わず3ターンにわけて1枚ずつ使って行っても構いません。
 基本的にはまとめて使った方が点数的には損することが多いです。隣接区画のカードはじっくり出し惜しみ気味にいったほうが点数的には得なことが多いです。でも手札補充や速度のことを考えると、まとめて使うがお得です。ここにちょっとしたジレンマがあるわけです。

 手札交換は単純に手札の要らないカードをそれぞれの元あったグループの山札の一番下に任意の順番に戻すことができるだけです。結構戻したカードを覚えておくことは重要なので適当に戻さないようにしたほうが良いです。
 次にカードの補充です。カードを使うか交換したならばカードを手札が5枚になるまで補充します。カードを引く時は色グループを選んで引きます。複数のカードが引ける時は、色グループを分けて引いても構いません。でも、同じグループから引けるのは2枚までです。このルールにより特定色グループのカードを個人に独占されにくくされています。特定の色グループを個人で独占できてしまうと、かなり好き勝手できるので必ず独占は割り(邪魔し)ましょう。
 パスは単純に手番を休んで何もしないだけです。はっきりいって終盤以外は取ることのない選択肢だと思います。
 
 次に建設のルールですが、基本はオフィスか住宅のどちらかを選んで建設します。建設時に隣接ボーナス得点があります。これはあまりに言葉で説明するのが複雑なので割愛しますが、基本は住宅は海(ボード外周)と鉄道に隣接するのが良く。オフィスは鉄道と市役所に隣接するのが良く、かつ内陸部(ボード外周でないマス)に建設される方が良いです。
 もしプレイヤーが建設したければ早い者勝ちで、いつでも「市役所」を内陸部にのみ建設できます。「市役所」はそれ自体は点数を産まず、建設するだけ1手損します。ですがこの施設が建つことでこのゲームの持つ自由度の高さが開放されます。色々な特殊施設が建設可能になり、公園・工場などの妨害建設物も建てられ、さらに埋め立てが可能になります。
 「市役所」に隣接して今後建設される建物の得点は「住宅」を除いて倍になります。そのため、自分の固めて持つ色グループのボードに「市役所」を誘致する戦略を取ることは序盤の目標となり得るでしょう。

 「市役所」が建つと手番の選択肢もぐっと増えます。「鉄道の建設」に「埋め立て」、「市役所以外の5種の特殊施設の建設」、「妨害建設物2種の建設」の合計4つの要素を解禁します。前者2つは通常の手札を使うアクションと違い、手札を消費せず行えます。逆にいえば手札の入れ変わりのないアクションともいえます。そのため機会をうまく伺う必要があります。なぜなら、カードを引けないうちに特定区画のカードを独占されては大変なことになりますので。
 「埋め立て」は未登場の6~8の色グループの区画ボードをすでに配置されたボードにくっつけて、ゲームに使用できるようにします。うまく隣接区画を増やすように配置するも良し、鉄道に隣接するように配置するも良し、相手の集めている色グループを嫌らしい配置でくっつけるのも戦略上有効な手です。
 「鉄道の建設」は最初の1手だけは始点の1個を配置してお終いです。その後は1~2マス分鉄道を伸ばすことができます。ちなみに鉄道により区画間が分断されることがありますが、その場合は隣接区画としては扱われなくなります。鉄道は合計で17マス分程度しかないので、上手に伸ばしたいものです。
 「鉄道」は以後隣接して建設される建物の得点を倍にしてくれます。非常に強力な効果なので是非ともうまく扱いたいものです。「市役所」と「鉄道」の両方に隣接する住宅以外の建物はだいたい点数が3倍になるので、一発逆転の要素になり得ます。

 次に特殊施設です。特殊施設は6種類あり、「市役所」、「銀行」、「映画館」、「郵便局」、「教会」、「百貨店」の6種類があります。「市役所」については説明済みですね。特殊施設は点数が高く、大量得点の可能性がある施設です。ですが、様々な建築条件があり、それを満たしていなければ建設は不可能です。
 「銀行」、「郵便局」、「映画館」は隣接する「住宅」と「オフィス」で建設可能になります。「銀行」はオフィス2件が隣接するところに、「映画館」は住宅2件が隣接するところに、「郵便局」はオフィスと住宅が1件ずつ隣接するところに建設が可能です。この条件は法則性がわかりやすく比較的覚えやすいです。

 「教会」と「百貨店」が少々特殊です。「教会」はゾロ目の建設区画にのみ建造できます。ゾロ目は各色グループ毎に1マスずつあります。そしてその条件に加えて、その色グループの最後の区画であることが条件です。つまり3番のグループならば、33番の区画のみを残した状態でのみ「教会」が建設可能なのです。これは恐ろしく難しい条件です。色グループを誰かに独占させると、まず間違いなく「教会」を建てられてしまうので、独占は阻止したいところです。「教会」はたった1マスの施設で15点という破格の得点(3マス住宅でも10点)なので、非常に強力な施設であることが誰の目にも見て明らかです。
 「百貨店」は、「鉄道」と「住宅」と「オフィス」と「6種の特殊施設のどれか」にそれぞれ1マス以上隣接した、2マスの区画が必要になります。めちゃくちゃ厳しい条件です。ですが点数効率は「教会」と同じで1マスあたり15点の30点が貰えるので、これも狙いたいところです。これもまた1色の色グループを独占すれば、わりとあっさり建ちます。

 次に妨害建設物です。妨害建設物には「公園」と「工場」があり、これらは「特殊施設」に含まれず、「百貨店」の建設条件には関係しません。これらにも建設条件があり、それらを満たさない区画への建設は不可能です。妨害建設物はカード1枚で、建物の形が合う2~4マスの区画が空いていれば先述の建設条件を満たしていれば、どこにでも建設が可能です。これらの妨害建設物は、他のプレイヤーのが持つカードの区画を潰すことが大きな目的です。
 「公園」はボード外周部を2マス以上含まなれけばどこにでも建設可能です。公園は2と3マスのものがあり、縦長です。「公園」は副次的効果として、以後隣接して建造される「住宅」と「オフィス」の点数を増やします。これも上手に活用できると一石二鳥です。
 「工場」はボード外周部を最低2マス以上含めないとダメです。つまり工場は街の内部ではなく、外回りに建てろということなのでしょう。形はL字型の3マスのものと、正方形の4マスのものがあります。「工場」は本当に妨害向けの建物で以後隣接して建つ「住宅」と「オフィス」の点数を減らします。非常に嫌な建物です。工場はどこに建っても嫌われ者というのは非常に現実的ですね。
 これらの妨害建設物は先程の「教会」を建てる時にも非常に有効なので覚えておくと得です。相手に独占を割られている区画をうまく、妨害建設物で埋めれば「教会」が建つこともありえるので、うまく狙いたいものです。

 最後にゲームの終了条件ですが、すべての区画が埋まるか、2ターンの間全てのプレイヤーがパスか手札交換しか行わなければ終了します。前者は「市役所」が建たず、1~5の区画が全て埋まった場合の終了もありえます。でもめったにないことだとは思います。終了後に最も勝利点を稼いだ人が勝利します。

<個人的な感想>
 まず、要素の多さに圧倒されるのではないかと思います。このゲームを遊ぶ上で肝心なのは、点数システムと建設条件の把握です。この2点がつかめてない以上、このゲームの真価を引き出すことはありえません。なので、最初の数プレイはこれらのシステムを把握することに費やすことになるでしょう。点数・建設条件表などの準備は必須ともいえます。
 建築条件を把握してくると、迂闊な建設ができないことが分かるだけでなく、妨害建設物をうまく防ぐことも可能になってくるので、是非ともそこまで習熟するまでやり込んでほしいです。
 さらに面白さを最大限に引き出そうと思うと、人数は少人数の方が良いです。2人または3人で遊ぶことをお勧めします。4人以上で遊ぶと、計画的な建設が難しくなるだけでなく、妨害建設物が非常に強くなり、ゲームの面白さを大きく損ないます。

 なんといっても最大の魅力はゲームに登場する建設物のコマでしょう。それぞれの施設が形・色ともに違うので視認性が良く、細かなところまで作られているのが特色です。住宅にいたっては庭の木とかまできちんと再現されています。そのため彩色する愛好家も居るほどで、彩色済みの駒はBGG等で見れますが非常に見栄えが良いですね。
 この駒の魅力がゲームの魅力にも直結しているのも好評価です。組み換え自由のボードが毎回異なる形の街を形成してくれるので、写真などで保存したくなる気持ちも湧いてきます。公園が街の中央に鎮座していたり、オフィスが非常に多いオフィス街になったりと、街の作り自体も変わったりするのも面白いです。ゲーム終了後に街を眺めるだけでも、なんともいえない満足感が得られます。

 肝心のゲーム性ですが、これもまた独自色が感じられます。隣接区画のカードを集めてまとめて使うのは「乗車券」などでお馴染みのシステムでしょうが、それで何を建てるのかはプレイヤーに完全に委ねられており、ありそうでないシステムなのではないでしょうか。
 他にも手札回転重視でまとめて建造するか、点数重視でゆっくり建造するのかというジレンマもあります。妨害建設物を相手が引いているかどうかもよく考える必要があり、リスクヘッジ(危機回避)の手を打つか、リスクを承知で最高得点の手を打つかというジレンマもあります。
 
 「市役所」が建つと選択肢が急に増え、どの選択肢を取るべきか非常に悩ましいのもポイントです。いずれの選択肢もなかなか魅力的で、最適解の存在があるのかないのかわからなく感じてしまうほどです。他にも先に動くとダメという、縛り合い状態になることもあり、妥協するのか縛り合うのかというジレンマもありますね。
 色グループを選んでカードを引けるシステムも魅力的で、そこそこ計画的にプレイが可能というのも良いです。それでいて程良く運が作用する範囲のシステムではないでしょうか。また、各グループから2枚までしか補充できないというルールもうまく働いていると思います。妨害建設物のあるグループのカードをまとめて引くプレイヤーがいたら要注意ですね。

 難点はプレイ可能人数のうち半分(4~5人)がプレイに不向きであること。要素が多く把握が困難なことぐらいではないでしょうか。前者は少人数専用のゲームと割りきって遊べば問題ありませんし、後者はリファレンスなどを用意することでいくらか対応可能なので、それほど問題には感じにくい箇所ではないかと思います。でも、「市役所」建設後の選択肢の多さなどから、非ゲーマーにはあまり推奨できないゲームではないかと思います。
 他にも熟練者相手に初心者が勝負にならないところは、気になる人は気になるところではないかと思います。ゲーマーズゲームが故に、点数がダブルスコア(2倍)以上の開きがでることもありますので、ある程度は習熟しないと勝負になりませんね。ここもちょっとした難点だと思います。

 再販されるされると言われ続け、全く再販されないままなのが残念ですが、いつになったら再販されるのでしょうか。未だにゴールドジーバー版が高値でやり取りされているのが現状で、なかなかまともな値段での入手が難しいですが、国内の評判は非常に高くそれぐらいの値打ちがあるということなのでしょうか。

<客観的な評価>
 BGGでは409位で平均評価は6.94とほぼ7点に近い数字を出しております。評価数はBGGの割に少なく1733投票と認知度は順位に対しイマイチな方なのかもしれません。Play:gameデータベースでは総合評価で7.818と非常に高い数字を出してますが、評価数は20とあまり信憑性の高い数字でないのは残念です。
 同作者の『コンテナ』と同様に、Play:gameにおけるコメントつきの評価でネガティヴな評価が全くないのも凄いところです。少なくともゲーマーの間での評判は良いのでしょう。再販されてアメリカでの認知度が高まった時には、どれほど評価されるのか気になるところです。

<筆者点数評価>
総プレイ回数:15回(+10~15回ほど記録してない回数があります)
筆者評価点:10点(秀逸。常にプレイ。その意思が変わることは絶対にないだろう)
今後の評価変動予測幅:9~10点(ほぼ不動、より洗練されたゲームがでない限り)

ごいた/Goita

<ゲーム基本情報>
邦題/原題:ごいた/Goita
デザイナー:作者不明
プレイ人数:4人用
公称時間:30分

<概要と解説>
 『ごいた/Goita』は石川県の能登町発祥の伝統ゲームで、賭け事にも使われたという噂があるぐらい、短時間で一発逆転の要素もあるゲームで、賭けなくても非常に魅力的なゲームです。
 
 ごいたではカード(本来は駒)ゲームで、カードの種類は8種類あります。将棋の駒と同じような「王」、「飛車」、「角」、「金」、「銀」、「馬」、「香」、「歩」のカードを使います。「歩」以外は将棋に使うのと同じ枚数ずつ使いますが(「王」は2枚、「香」は4枚)、歩だけは合計で10枚までとなっています。
 まず、32枚のカードを8枚ずつ4人に配ります。この手札を使い切ることがゲームの目標です。スタートプレイヤーがカードを1枚選んで使います。この方法でカードを使うことを攻めると言います。他のプレイヤーは時計回りに、そのカードに対応したカードを出すか否かを聞いてまわります。この時に対応したカードを出すことを「受ける」と言います。受けられる場合でも見逃しても構いません。
 この時に受けられずに攻撃が一巡通った場合は、一枚の任意のカードを誰にも分からないように伏せ、もう一度
任意のカードを選んで攻めます。任意のカードを伏せられるのは、これは攻撃が一巡通った褒章でもあり、スタートプレイヤーの特権でもあります。

 攻めがは受けられた場合は、受けたプレイヤーが攻めのカードを1枚選んで攻めます。基本的に受けるのは、攻めに使われたカードを同じカードでのみ受けれますが、「王」だけは非常に柔軟性の高いカードで、「歩」と「香」以外の全てのカードを受けることができます。「王」は非常に守備面で強いカードといえるでしょう。

 このゲームの最大の面白みはペア戦であることです。ペアはお互いに対面になるように座ります。ペア間は初期カードに歩が5枚以上あるときに、リディール(配り直し)を要求する時以外に相談はできません。ここがミソです。パートナーを補助するにはどうすれば良いのか、考える必要があるのです。
 基本的には相方の攻撃を受けるのは良い策ではありません。一巡通った時の特権の伏せ札が非常にありがたいからです。でも、場合によっては相方にカードを受けて切って貰うためのトスであるかもしれないのです。
 自分の手札が弱い時は、徹底してサポートに回ることも大事ですし、本命の相方よりも目立って注意を引くことなども大切です。手札運の強いゲームですが、ペア戦になっているので、相方とうまく強力することで、常に悩ましいゲームになるようになってます。たまにどうしようもない展開になることもありますが、1回手札を使い切るまでは5分程度なので、それほど気になりません。次のラウンドで巻き返せば良いかぐらいで気軽に構えられます。

 またもう1つ面白いルールがあり、上がった時最後の1枚のカードが強ければ強いほど点数が高いことです。このゲームでは15点(150点)先取なのですが、「王」で上がれば5点(50点)貰えます。歩ならば1点(10点)です。この2枚の手札の時に、「王」で受けて上がるか、「歩」が来るのを待って上がるか結構悩ましいです。強いカードを温存するのはなかなか難しく、バランスとしては悪くないと思います。他にも、攻撃が一巡通って上がった時に、同じカード2枚(1枚は伏せて消耗できるので)で上がると、得点が倍になるのも面白いです。「王」2枚で上がれば、勝利に必要な点数の3分の2の10点(100点)も獲得できるので、一発逆転もありえます。
 こうして手札を使い切ると点数を貰え、手札を配り直してゲームを再開します。誰が手札を使い切ったかは関係なく、点数はペアに対し与えられます。15点(150点)最初に取ったペアが勝利します。

 次にカードの性能の解説をさせてもらいます。「王」は非常に守備力に長けたカードです。「香」と「歩」以外の全てのカードを受けられますが、逆にこのことを逆手に取ることも大切です。例えばあと2枚で上がりのプレイヤーがいて「王」のありかが不明な場合、「王」と何かで待っていることは多々あります。その時に、「歩」や「香」で攻めると、上がり1歩手前で足踏みさせることが可能なので、「王」の長所を逆手に取ることも大切です。
 「飛車」と「角」は枚数が少なく強いカードです。ペア間で独占しやすいので、思い切って切るとすんなり通ることもあります。厄介なカードなので「王」で受けることが多そうなカードでもあります。
 「金」、「銀」、「馬」は4枚あるというだけで、あまり特色はありません。自分の手の内に3枚ぐらいあれば、それだけで勝てることがあるので油断できないカードです。
 「香」は攻めにおいては最強クラスのカードと呼べるでしょう。「香」でしか受けることができず、4枚しかないので、ペア間で独占されると何もできないまま、勝たれることは多々あります。先手が4枚の「香」を持つと、麻雀でいう「天和」みたいなもので、どうしようもないです。一番注意しないといけないカードだと思います。

 最後に一番特殊な「歩」です。これはゲームが始まると受けられやすいカードでしかありませんが、「王」に受けられないのは強みなので、ここは上手に活かしたいポイントです。「歩」は裏向きに伏せられやすいカードなので、結構伏せてたが故に受けられず苦しい思いをするカードなので、舐めてかかると痛い目をみます。
 他にも初手で1人に5枚配られるとリディールを要求できますし、6枚以上あればゲームを始めることなく、直ちに上がりで得点が貰えます(点数は「歩」の枚数により変わります)。またペア同士で5枚ずつ持つと即15点(150点)得て勝利となります。1人5枚以上の「歩」を持つこと自体、結構珍しいのでなかなかありえませんが、「歩」もゲームに大きな影響を持つカードであるということを認識していただければ、良いと思います。

<個人的な感想>
 相談不可のペア戦ということで、なかなかうまくいきません。相方が予想外の行動をすることがあり、それ故のドラマや予想外の展開が常に待っています。ペア戦なだけあり、相方の良し悪しが出るペアゲー的なところもありますが、ゲームの基本をきちんと理解できていれば誰にでも楽しめると思います。
 基本的にはペア戦ゲームのベストだと思います。協力ゲームの苦手な筆者でも、常にどうするべきか考えるゲーム展開は面白いと思います。同じ相談禁止のゲームの『花火』よりも、相談禁止の部分がうまく活かせていると思います。『花火』は相談禁止なことがどちらかといえば厄介に重し的に作用することが多く、苦手な人はすごく苦手だと思います。
 こちらは手札が分からないが故に、正着手が分かり難いです。それ故に、何が正しいのか分からないのと、手札を使い切るまでならば、プレイ時間自体が短いので実験的な手も打ちやすいです。それ故に生まれるドラマもあるので、どちらかといえば相談禁止が重しとしてのしかかる印象は薄いです。

 ゲームの持ち味が非常にわかりにくく、「概要と解説」ではゲームの肝となる部分まで話させていただきましたが、何度か遊んで慣れないと持ち味を引き出しにくいです。最初はペアを組み替えて、固定メンツで全てのペアの組み合わせで3回遊ぶことをお勧めします。基本は心理戦で、どこで読み合うかがわかってくれば、断然面白くなってきます。
 『麻雀』みたいに、捨て札から手役が読めるようになってきてから、面白くなるのに近いところがありますので、根気よく遊んでみてください。

 また何度も遊ぶことを推奨している理由の1つとして、15点(150点)先取で見ても結構運要素が強く、片方のペアのワンサイドゲームになることは大いにありえます。上がったプレイヤーから有利な先手で始めるので、勝ちは連鎖しやすい傾向にあるため仕方のない部分だと思います。15点(150点)先取でみても、それほど時間はかからないので、ペアを変えて3度遊んでも1時間前後で終わると思います。運と心理戦の『麻雀』も半荘戦ならば、それぐらいか、その倍ぐらいの時間を要するので、許容範囲ではないかと思います。
 なれれば簡単に遊べて、それなりに常に悩ましい心理戦が繰り広げられます。たまに起る一発逆転の大量得点が良いアクセントになっており、何度もそして末永く遊びたいと思わせるものがあります。日本の伝統ゲームの隠れた名作といっても過言ではないでしょう。

 またこのゲームはカード版ならば1500円程度で手に入ります。代用コンポーネントで遊ぶこともそれほど難しくない部類のゲームですし、気軽に試してみることが可能だと思います。本来は竹製の駒で、将棋盤の上で遊ぶのが正式な遊び方みたいです。竹製の駒もどこかで流通しているみたいなので、ハマったら探してみるのも良いでしょう。竹製の駒だと非常に持ち運びに便利なのも強みの1つですね。

<客観的な評価>
 海外では殆ど知られていないゲームというのが残念です。play:gameでは31投票で、6.936となかなか悪くない評価を得ていると思います。好きな人はものすごく遊んでいる傾向があり、高評価の人は何度も遊んでいる方が多いですね。不満は主に、運要素の高さに寄せられていますね。気軽に触れてみるのではなく、ある程度腰を据えて遊ぶ必要があるということをデータから再認識させられます。

<筆者点数評価>
総プレイ回数:6回(+2回ほど記録してない回数があります)
筆者評価点:8点
今後の評価変動予測幅:7~10点

チグリス&ユーフラテス/Euphrat & Tigris

<ゲーム基本情報>
邦題/原題:チグリス&ユーフラテス/Euphrat & Tigris
デザイナー:ライナー・クニツィア
プレイ人数:2~4人用
公称時間:90分

<概要と解説>
 『チグリス&ユーフラテス/Euphrat & Tigris』はクニツィアのタイル配置ゲームで、4つの得点をバランスよく獲得していくゲームです。4つのリーダーと王国の争いをテーマにしており、クニツィアゲームでBGGで最高評価を得ているゲーマーズゲームの中のゲーマーズゲームです。

 ゲームは4つのリーダー(赤、青、緑、黒)とそれに対応した4種類のタイル(赤、青、緑、黒)が登場します。同じ色のリーダーとタイルは得点を産み、この4色の得点をバランスよく取っていくことが大切になります。
 基本はリーダーを配置し、その後その対応する色のタイルを、リーダーを含むタイルの集合に隣接するように配置して、得点を貰うという流れを踏みます。
 リーダーには特殊能力を持つものがいます。黒のリーダー(国王)は適切なリーダーのいない色のタイルの得点を貰うことができます。緑のリーダー(商人)は財宝が回収可能です。それ以外は特に能力はありません。

 基本としてリーダー1人以上を含むタイル・リーダーの集合を「国」と扱い、リーダーを含まないタイルの集合を「地方」と呼びます。
 当然、1つの国を何人かで共有することはありえます。その時にAプレイヤーが置いたタイルで、Bプレイヤーが得点をすることもありえます。国にタイルをおいた時に得点を貰うのはリーダーの所有者なので、自分のリーダーが得点できるようにタイルを置くことは基本中の基本です。
 基本的には「国」を拡大し、自分のリーダーの力を増すことが目的です。リーダーの力は対応するタイルをその国の中にたくさん配置することで伸びていきます。このリーダーの力は、「国」と「国」がくっついた時に起る「外部戦争」で大きな意味を持つからです。「外部戦争」はこのゲームを遊ぶ上で避けては通れません。
 
 手番ではタイル・リーダーの配置(リーダーはボード外に取り除くことも可能)、「タイルを捨てる」の3つからを2回行えます。同じ選択肢を2回行なっても構いません。
 基本的にタイルは好きなところに配置できますが、川にだけは配置できません。そのかわり青のタイルは川に配置できますが、川以外には配置できません。そのため、青のリーダーの力を伸ばすは良い場所を取らないと苦労します。また、リーダーは神殿に隣接するところにしか配置できません。
 タイルを配置していく中で、財宝を持つ神殿同士が同じ国に含まれることがあります。財宝を持つ神殿は初期配置でいくつか並んでおり、2つ以上の財宝を持ち、かつ緑のリーダーがいる国は財宝を確保することができます。財宝はオールマイティの得点なので非常に重要です。1点差が重たいゲームで、財宝をたくさん確保できれば、どれほど有利かは説明は必要ないと思います。また、財宝を確保する中で、その国の神殿(赤)のタイルがオマケで増えるのも、大きな特典です。
 この財宝を巡ってどうしても、「国」と「国」がくっつきそうになるように仕向けられています。序盤は財宝を巡る陣取りゲームみたいになります。

 中盤以降はいよいよ戦争が起こり始めます。戦争には2種類があり、最初に触れた「外部戦争」と「内部戦争」があり、これらの意味をきちんと把握することはゲームを楽しみための大事な部分です。
 「外部戦争」は「国」と「国」がくっついた時に、2つの国は統合されます。「地方」とくっつく分には何も起こりません。その時に1つの国には同じリーダーを2人擁せないというルールがあり、どちらのリーダーが退くかを決める必要があります。まず仕掛け側がどのリーダー同士を戦わせるかを決めます。どのリーダーが争うかの順番は後の勝敗を非常に大きく左右する要因です。そのため、仕掛け側が少し有利な感はあります。
 勝敗の決定は、リーダーの支持者(対応する色のタイルの個数)に、手札から出した対応する色のタイルの個数をあわせます。つまり、いくらかの不確定要素があるわけです(この不確定要素が戦争の抑止力にもなるのですが)。この時に受け側は攻撃力が同じでも勝利することができます。これが受け側の不利を是正するルールです。
 そして勝敗が決したら、負けた方のリーダーは退き、その支持者も全てボードから取り除きます。この時に、倒した支持者色の点数を、倒した支持者の数+1点の点数を受け取ります。「外部戦争」に勝つことは大量得点のチャンスでもあります。赤のリーダーのみ例外がありますが、やられたタイルはみんな取り除くので、その後の相手のリーダーの戦力を大幅に削ぐことができます。特に青のリーダー(青いタイルは川にタイルが置ける)を倒すと、相手の国を真っ二つにするなんてことはよくあることです。これにより他のリーダーが支持者を失い、大幅に戦力がダウンしたところを、打ちのめすことも可能です。

 「内部戦争」は「国」の中にリーダーを配置することで起こりえます。同じ色のリーダーが同じ国に2人配置された時に発生します。これは単純に、戦争対象リーダーに隣接する赤のタイルに、手札の赤のタイルの個数を合わせた数で競います。「外部戦争」とは戦い方が180度違うので、2つの戦争をきちんと把握し、上手に使いこなすことは勝つためには必要不可欠です。そして勝敗が決したら、負けた方のリーダーが退き、勝ったほうは赤の得点を1点だけ貰い、その国の新たなリーダーとして就任します。

 また、「災害タイル」というものを最初に2枚ずつ受け取ります。これは「災害タイル」配置したところにあるタイルを取り除き、置かれたマスはゲーム中2度と使用できなくなります。またこれにより、神殿を取り除くことで、リーダーが取り除かれることがあります(リーダーは常に神殿に隣接していなければならない)。他にも国を分断したり、戦争前に支持者を一気に取り除いたりすることも可能です。
 
 楽しむために理解しておくべきコツは、2つの戦争の概念と「災害タイル」の存在から、国同士は2マス離れて睨みあうことが多くなります。なぜならあと1マスで隣接できるところに国があると、「災害タイル」で国を分断して「外部戦争」という悪夢のコンボを受けるリスクがあるからです。またリーダーは極力2つ以上の神殿で囲うことが推奨されます(内部戦争で強くなるため)。他にも「災害タイル」を警戒して、国が細長くなることを避けるようにする必要があります。細長い国は災害タイルでより多くのタイルを分断されるからです。これらの点を頭に入れておかないと、ひどい目に合うことは間違いないので、初見殺しは酷いゲームだと思います。

 最後に大事な概念である「モニュメント」の説明で締めたいと思います。「モニュメント」は4つの同じ色のタイルを正方形状に配置すると建造可能で、4色中異なる2つの色の組み合わせを持つ6つのモニュメントが存在します(赤黒、赤緑、赤青、青黒、青緑、黒緑)。これらのモニュメントは1つずつしかなく、早い者勝ちです。
 建造に使った色を含むモニュメントが建造可能で、例えば緑で正方形を作ったならば、赤緑と青緑と黒緑が選択可能といった具合になります。
 建造されたモニュメントは恒久的に点数を生み続けます。そのモニュメントと同じ国にいて同じ色を持つリーダーは点を毎手番貰います。もちろん1つの国にモニュメントが複数あれば全部貰います。通常のタイル配置とあわせて、全色の得点を1ターンで貰えることはありえます。得点レースで非常に有利に作用するモニュメントは強力ですが、反面建造時に4つのタイルを失うので国力(戦争の攻撃力)を大幅に減らすことになりますので、諸刃の剣といえるでしょう。モニュメントは内外問わず戦争の引き金になるので、建造時には細心の注意を払う必要があります。

 そして財宝がボード全部で残り2個以下になるか、タイルが切れた時点でゲームは終了します。全てのプレイヤーは4色の得点の最低のものを比較します。それでも決着がつかない場合は、3番目に低いものを比較し、それでも決着がつかない場合は、2番目を、次に最も高い点で比較し決着をつけます。

<個人的な感想>
 まず説明から複雑で、各概念について注訳が多いように、たくさんの事柄に配慮しつづける必要がある注意力を切らしたら負けみたいなシヴィアなゲームというイメージが先だつでしょう。特に内外の戦争については、常に意識し続けないと厳しいです。初心者は経験者と遊ぶと全く勝負にならないでしょう。
 自由度も非常に高く、慣れればリーダーや災害タイルを使い面白いように国を分断しては離したり、あえて自分のリーダーを退かせることで戦争を回避したりなど、いろんな選択肢が用意されており、クニツィア最高のゲーマーズゲームというだけのものを感じさせられます。
 ただ最高の自由度を持つということは、最悪のエンディングもあるということです。初回は経験者にボッコボコにやられることもあります。ある程度の接戦や点数を保証する要素はないので、真のゲーマー向けのゲームだと思います。

 ゲームを理解するには余程のセンスを持ってない限りは3~5回ほどのプレイを必要とするでしょう。何の説明もなければ、概要と解説で説明したコツに気づくことすらないことも多々あります。真の持ち味を引き出すまでに、飽きられたり見限られたりすることも多いという意味でも、やはり真のゲーマーズゲームといえると思います。
 でも肝を理解すると、高い自由度と適度な引き運が相まって良いゲームだと思います。中でも、好き勝手に国を分解できるようになると楽しいです。自分自身が戦わずとも、敵同士の戦争を誘発させたりすることもできますし、いろんな手を打つことが可能なのも魅力です。

 ただ第三者に戦争を誘発させられることは賛否があろうかと思います。苦手な人は苦手だと思いますし、外部戦争での敗北はほぼ敗北を意味するほど、深刻なダメージを受けてしまうこともあります。さらに言うとリスク分散を積極的に行ってない場合は救済措置もありません。かなり厳しいゲームです。
 慣れてくると、外部戦争の敗北が、ゲームの敗北に直結することは減ってきます。モニュメントを建てて確実に点を稼いだり、内戦の機会を伺うなど、終盤も起死回生のチャンスはあるので、習熟すれば非常に楽しいゲームです。だけど、習熟するまでに非常に多くのプレイを要するのは最大の難点だとも思います。
 点数は非公開ですが、公開で遊ぶのも悪くありません。理不尽な戦争が起る頻度が下がるので、理不尽な展開の苦手な人は点数を公開して遊ぶのも良いでしょう。

 一番凄いと思うのは、4種類のタイル(+災害タイル)に、4種類のリーダーだけでこれほどいろいろ国の勃興と闘争をシュミレートしていることです。実際に最初はいくつかの国の勃興が起こり、次に財宝を巡っての陣取り、
次に国内外の争って、国の統廃合が起こり、天下統一か二分されたあたりでゲームが終わります。収束のタイミングとしても絶妙であり、古代の国の勃興を神の視点で楽しむようなゲーム性と進行は、クニツィアのゲームとは思えないほどテーマを活かしていると思います。それだけでなく奥の深いゲーム制といい、これを超えるゲーマーズゲームに出会ったことはありません。大絶賛のゲーマーズゲームの『コンテナ』ですら、ゲーマーズゲーム度数で言えば、本作に劣ります。

 人数は慣れれば2人で真剣勝負を楽しむことも可能です。3人は手数的・人的運も程よく、入門に調度良い人数です。4人は一番面白い人数ですが、手番数が少なく1手が重たいですし、第三者に戦争を起こされるリスクが最も高い人数でもあります。いずれの人数でも楽しめるというのもこのゲームの持ち味の1つだと思います。

 また版もいろいろあり、歴史と人気を裏付けています。ハンス版はイラスト的に人気が高く、ペガサス版は両面ボードになり、文明の建物拡張が付属しています。メイフェア版は初版は特筆するところはないのですが、新版は両面ボード、文明の建物、ジッグラド拡張が付属し、一番お買い得な版だと思います。国内価格が高いゲームですが、ルールは公開されており、アマゾンUSから輸入すると非常にお買い得な値段で手に入ります。何度も同じゲームを遊べるメンツに恵まれている人は、試してみる価値があるでしょう。
 またBGGにはオンラインで本作を遊べるところがあります。少し前にけがわさんと何度も遊んでおり、筆者のプレイ回数はオンラインを入れるとたぶん30~40回ほど遊んでいるのではないかと思います。そういう意味では肝を理解したレヴューがかけているのではないかと思います。

<客観的な評価>
 BGGではかつては『プエルトリコ』の地位を脅かしたゲームとまで言われたことがあるのですが、現在では数々のモンスターゲームの台頭により、14位まで順位を落としました。『エル・グランデ』(BGG12位)と並ぶ90年代ゲーマーズゲームのモンスターゲームの双璧といっても過言ではないと思います。12841評価で平均が7.89とほぼ8点に近い数字がついているのも凄いことです。
 国内でも20位となかなかの順位を確保しており、平均評価は7.551と安定して高い評価を得ています。評価人数もかなりのゲーマーズゲームなのに49人と結構多いのも気になるところです。

 『エル・グランデ』の評価人数に比べれば大したことないかもしれませんが、向こうは肝を理解しなくとも愉しむことぐらいはできますが、こちらは勝負にすらなりません。その厳しさを考慮に入れれば、評価人数の少なさも仕方のないところかもしれません。賛否ははっきり分かれて然るべきゲームなのに、安定した高評価というのは素直に凄いことだと思います。

<筆者点数評価>
総プレイ回数:35回程度(オフラインのみに限定すれば、プレイ回数リセット前に遊んだ回数で10回程度)
筆者点数評価:9点(素晴らしい。常にプレイしたい。)
今後の評価変動幅:8~10点

Appendix

プロフィール

マクベス

Author:マクベス
京都の僻地在住の20代のゲーマーです。
play:gameにコメントを投稿させてもらってます。play:gameアカウント
mixiもやってます。mixiアカウント

20~60分程度の考えどころのあるゲームが好みです。
パーティゲームやアブストラクトはあまり好みません。

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